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しのめめ信用金庫 前橋営業部ビル

竣工 | 2022.09

規模 |敷地面積 2,276.51m

         建築面積 810.40m2

住所 | 群馬県前橋市

用途|事務所

内容 |ランドスケープ 

    基本設計

         実施設計

         施工監理

施主 | しののめ信用金庫

 ランドスケープを検討する中で、まちとの接点となる大通り側の間口は狭く、いかに広場の奥へと誘うかが重要であると考え、ニューヨークのペイリーパークを参考とした。
間口は狭くとも段差や緑陰、コーヒースタンド、水景などによりまちから広場へと誘い、都市空間に憩いの場を提供している空間のありようは本プロジェクトのランドスケープデザインを考える上で重要なヒントとなった。

そこで、広場全体としては木々を植栽し、広場を樹冠で覆うようにした。
またデッキにより高低差をもうけることで動きの中で視線の高さが変わっていくようにしている。デッキ形状は凹凸ある平面形状をしており、まちに対してはデッキ階段を飛び出させ広場へと誘いつつ、コーヒースタンドやFM群馬側は3面がデッキに囲われた小広場となるように計画した。さらにデッキにリゾームがからむことで空間はさらに多様になる。
リゾームはカタチだけでなく大きさや高さもそれぞれ異なり、デッキまたは地面それぞれで見え方も変わってくる。


 植栽は周辺地域でみられる在来種および県内で生産されている植栽にこだわった。

地域毎の遺伝的多様性や周辺生態系への配慮という点だけでなく、地域の特徴的な自然景観を構成している植物を使ってこの広場の空間をデザインすることで、この地ならではの広場景観を生み出せると考えた。前橋にみられるさまざまな樹種を使うことで、多様な場所を生み出そうとしている。
樹種選定にあたっては近隣圃場で生産されている樹種を基本とし、設計で選定していた樹種であっても圃場で生産していないものや近隣圃場で生育が芳しくないものは再検討を行い、地域の特性や地域で生産力に応じた樹種選定をおこなっている。また樹形についても近隣圃場で生産されている規格に合わせて計画している。その中でも枝ぶりに偏りのある材料を選択することで、樹木がつくる空間そのものがアイデンティティある場となるようにした。

 低木地被についても、高さ数cm程度の地被から数十cmまで大きくなる低木までをそれぞれの場所に合わせて組み合わせを変えている。

リゾームの中でも比較的人通りの多い角には背の低い地被を中心に、逆に空間をゆるやかに分節させたい場にはやや背の高い低木を配植することで空間に抑揚をだしている。

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