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ぶるーむの風
Bloom no kaze
障がいをもつ子ども達と楽しむ森づくり
Designed forest for disabled children

根系図面
千葉県柏市にある子どものための障がい者の支援施設のランドスケープ計画である。周囲は住宅地にも関わらず施設建設地にはイヌシデを中心とした雑木林が残存していた。計画ではできる限り森を残す計画とし、建築も木々を避けるように配置している。既存の雑木林は林床がほとんど発達しておらず、部分的に発達しているのみであった。このままでは、世代交代ができない人工林ならではの同世代の単純化した森のままとなってしまうと考え、林床が豊かな森づくりを検討した。さらに計画地に隣接する道路の一部を拡張に伴い、既存林の林縁を伐採せざるをえなかったため、その代償となる植生が必要であった。
計画では、まず既存林のうち建設予定地からわずかながらの林床植生を移植し、工事期間中隣接地で養生し林縁や林床へ戻した。養生期間中は、元の森の照度に合わせた照度管理を行った。さらに、林縁や林床に、「かおり」のする樹種を新たに植え、林縁や林床を充実させるだけでなく、森を利用する方々が「かおり」でも楽しめる森を目指した。こうした低木の木々は、手に触れられるみどりにもなり、これまでの高木だけの森に比べて、様々な体験が加えられたのではないだろうか。
こうした林床や林縁を体験できるよう、園路を通す上では、細心の注意を払った計画となっている。できる限り既存樹の根系の上には敷設しないように、舗装のブロックを1つずつどうおくかを検討している。また、一部は手すりを使うことで舗装を敷設しないエリアも加えた。
森の端っこにはテーブルを設けて森を眺められるようになっている。車椅子でも利用しすい高さとしている。


上段:林床移植 下段:照度調整した養生

ブロック舗装仮並べ

かおりのある低木・中木を加え、体験を豊かにする森づくり(カラーの書き込みが新植)
受賞|環境省 第13回「みどり香るまちづくり」企画コンテスト 日本植木協会賞
第30 回「緑の環境プラン大賞」コミュニティ大賞
iDA Award Honorable Mention
竣工 | 2019-4
規模 | 3,062 m2(敷地面積)
住所 | 千葉県柏市
内容 | ランドスケープ基本設計・実施設計・設計監理
施主 | 社会福祉法人ぶるーむ
建築設計 | 辺見美津男設計室
設計(共同)|マツドランドスケープ、名古屋市立大学大学院芸術工学研究科大野暁彦研究室
施工 | 小倉建設、砂川園芸、雪印種苗